程よい色落ち感がマイルドな印象のオールドキリム。中央のダイヤやモチーフを縁取るピンクとミントグリーンはおそらく化学染料で染めた糸が使われているのでしょう。それがかえってアクセントになっているようにも見えます。
こちらのラグが織られたヘルシンはイラン西部、イラク国境に接するケルマンシャー州にあるヘルシンという小さな町。ケルマンシャー地方は古代から栄え、多くの遺跡があることでも知られていますが、同時に数多くの民族が行き交う要所であった為に数多くの侵攻を受け、最近ではイラン・イラク戦争(1980-88)でも多くの町が破壊された所でもあります。こちらのキリムは1980年代のものとのことですので、争いの足音が聞こえる不安定な時代に織られたものと思われますが、穏やかで落ち着いた色合いはそのような空気を感じさせることはなく、ゆったりとした織り具合と綴れ織りの色糸の替わり目のスリットを丁寧にかがるインターロックの技法などは、むしろ時代を長く見据えたようなおおらかさを感じさせます。
玄関などのお部屋の出入り口はもちろんのこと、コーナーや子供部屋のアクセント、壁に掛けてタペストリーとしてお使いいただくのもお勧めです。
*綴れ織とは…平織りの一種で、最もシンプルな織り方。緯糸のみで文様を出す為に経糸が見えないように打ち込まれ、文様の境目は折り返して織るため、色の境界でたて糸に沿って間隙ができます。エジプトで出土したコプト織など、紀元前には既にこの織り方が広まっていたといわれています。
*商品写真につきましては、できるだけ実物に忠実に掲載するよう心がけておりますが、PC環境や撮影状況によってはお客様が実際手にとられたものとイメージが違う事がございます。何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。(画像をクリックすると、拡大できます。)
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