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「自分ごと」とは

「発酵デザイナー」という、お仕事をされている小倉ヒラクさんのblogを久しぶりに開いてみたら、

あらあらとっても納得してしまうお話でした。

http://hirakuogura.com/旨安ワインに見る、自分ごとの味とは何か問題/

良いと思ったことにすぐ影響されるので、なんと来年の目標笑まで決めてしまいました。

頷くようなことばがあちらこちらにあったので、まずは忘備録として記させていただきます。(順不同です)

‥ ‥ ‥ ‥

『旨安ワインって確かに美味しいんですけど、その美味しさって最大公約数のマスマーケティング的な美味しさで「自分ごと」にできない。自分ごとの味にならないと「もう一回!」にならないんですよね。』

『発酵食品の味を測定するときに五角形の味覚チャート(甘・塩・酸・苦・旨or辛)を使います。大量に流通する調味料やお酒は、定量的に「不特定多数の人に対応できるバランスのとれた五角形」を割り出してそこに商品の味を当てはめるセオリーで生産されることが多いんです。つまり平均化された味覚です。』

『「バランスの取れた五角形」ばっかり食べると食べることに飽きてくるんだよね。なぜなら味覚の五角形は人それぞれいびつだからね。

100万人に届く美味しさは自分のいびつな五角形に当てはまらない。自分ごとじゃない味。

クラフトビールや手前みそ食べて「美味しい!」と感動するのは、そのいびつな五角形が自分のいびつな味覚にシンクロした時。』

『バランスの崩れた良さって何なのよ?』

『「尖り切ること」』

『カタチのいびつな美味しさには、口にする自分をインスパイアする何かがある。

もっと言えば煽ってくる。

「オマエは…自分が思っているよりもヤバい味覚センサーを持っている…オレを信じて…解放しろそのセンサーを…!」

という中二病的煽りを入れてくる。

これが「自分ごとの味」との出会いの瞬間です。』

『自分ごとの味、すなわち「いびつで多様な楽しさ」』

『合理性や正しさ以外の価値をつくる。』

『「ワタシが好き!」の裾野の広さが文化の質やで。』

‥ ‥

このお話、Tiny knotsの扱う手織物と重なるところがとーっても多いんですね。

不特定多数のどんな人も「良いね」と思われるように作られたラグはたとえ、手織りであってもどこかしら「つまらなさ」を感じます。 これは自分の目で考え作ったものではなく、顔の見えない人々の心と目を借りて作ったから。

(例外もあります。ペルシャ絨毯でいえば気の遠くなるような細かい織りと緻密で繊細な色柄の作品は職人の技と歴史の深さと醸成されたデザインの美しさにハッとするよう気迫と気高さを感じさせますね。)

一方、「なんじゃこれ!」というモチーフや色使いを発見してしまったときは、

そこ一点に目が集中して、他はどうでもよくなるほど惚れ込んでしまうこともあります。でも、この「なんじゃこれ!」のツボは人それぞれ。そこにハマるかどうか、またはそのトンガリが一致した時に、『「もう一回!」』のことばが出てくるのでは。

この時がきっと『「ワタシが好き!」』なものの出会いの瞬間となるのでしょう。

ということで、もちろん仕立てが良く使って気持ちの良い生活用品であることが前提ですけれど、Tiny knotsは来年の目標をとんがりセンサー全開で《「なんじゃこれ!」主義の推進 》といたします!

どうぞご期待下さいませ。

本日で今年の営業は終了です。

2018年もどうぞよろしくお願いいたします。

寒さの厳しい日がつづいておりますが、お体どうぞ大切に。

店主

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